セルフホワイトニングは効果ない?白くならない原因と正しい対策

浦和区浦和駅から徒歩5分の歯医者・矯正歯科「浦和サンデー歯科・矯正歯科」です。

「セルフホワイトニングを試したけれど、いまいち効果を感じられなかった」「これから試したいけれど、本当に白くなるのか不安」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。SNSや雑誌で魅力的な広告を見かける一方で、「セルフホワイトニングは効果がない」という声も耳にすると、どれが本当なのか迷ってしまいますよね。この疑問にお答えするため、この記事では、セルフホワイトニングで歯が白くならない原因を徹底的に解説します。そして、本当に歯を白くするために何が必要なのか、具体的な対策まで詳しくご紹介します。ご自身の歯が白くならない根本的な理由を知り、理想の白い歯を手に入れるための第一歩を踏み出しましょう。

Table of Contents

結論:セルフホワイトニングで「歯本来の色」は白くならない

多くの方が「歯を白くしたい」という願いを抱いてセルフホワイトニングを試されているかと思いますが、残念ながら、セルフホワイトニングで「歯本来の色」を白くすることはできません。セルフホワイトニングで白くなるのは、あくまで歯の表面に付着したコーヒーやお茶、タバコなどによる着色汚れ(ステイン)を落とすことによるものです。歯そのものの色、特に歯の内部にある象牙質(ぞうげしつ)の色を明るくする効果は期待できないのです。

その理由は、歯を漂白する効果のある成分(過酸化水素や過酸化尿素)が、日本の法律上「医薬品」に分類されており、歯科医師の管理下でしか使用できないためです。つまり、市販のセルフホワイトニング製品やサロンの施術では、これらの漂白成分を配合することが許されていないのです。この事実について、なぜそう断言できるのか、その詳しい仕組みや歯科医院で行う医療ホワイトニングとの違いについては、この後で詳しく解説していきます。

そもそもホワイトニングには2種類ある

「ホワイトニング」と一言で言っても、実はその方法は大きく2つに分けられることをご存知でしょうか。歯を白くするという目的は同じでも、アプローチの仕方が根本的に異なります。一つは歯の表面の汚れを除去することで歯本来の色を取り戻す方法、もう一つは歯そのものの色を内側から明るくする方法です。この2つのアプローチを理解することが、ご自身に合った「歯を白くする方法」を選ぶ上で非常に重要になります。

歯の表面の汚れを落とす「クリーニング」

ここで言う「クリーニング」とは、主に歯の表面に付着した着色汚れ(ステイン)を除去する処置を指します。市販のホワイトニング歯磨き粉や、近年増えているセルフホワイトニングサロンで行われている施術のほとんどが、この「クリーニング」に該当します。

コーヒーや紅茶、赤ワインなど色の濃い飲食物を摂取したり、タバコを吸ったりすることで、歯の表面には色素が沈着していきます。これらの方法は、歯の表面にこびりついたステインを剥がし落とすことで、歯が本来持っている自然な白さに戻すことを目的としています。そのため、ご自身の歯が持っている元々の色以上に白くなることはありません。

長年の食生活や生活習慣によって歯に蓄積された着色汚れをリセットしたい場合には、これらのクリーニング効果が期待できるでしょう。あくまで「汚れ落とし」の範疇であると理解しておくことが大切です。

歯そのものを白くする「ブリーチング(漂白)」

一方、「ブリーチング」とは、歯そのものの色を内側から明るくする方法であり、一般的に「医療ホワイトニング」と呼ばれる歯科医院で行われる施術がこれに該当します。歯が黄色く見える主な原因の一つは、歯の一番外側を覆う透明なエナメル質の内側にある「象牙質」が黄色味を帯びているためです。

医療ホワイトニングでは、「過酸化水素」や「過酸化尿素」といった専門の漂白作用のある薬剤を使用します。これらの薬剤が歯の表面のエナメル質を透過し、内部の象牙質にまで浸透して、そこに存在する色素を化学的に分解することで、歯本来の色以上に白くしていくことができるのです。

この象牙質の色素を分解する作用こそが、歯の表面の汚れしか落とせない「クリーニング」との決定的な違いであり、歯の根本的な明るさを変えられる唯一の方法と言えます。

セルフホワイトニングと医療ホワイトニングの根本的な違い

これまでの説明からもわかるように、セルフホワイトニングと医療ホワイトニングの最も根本的な違いは「使用できる薬剤(成分)」にあります。日本では、歯を漂白する効果を持つ「過酸化水素」や「過酸化尿素」といった成分は、医薬品として薬機法で厳しく管理されています。

そのため、これらの成分は歯科医師またはその指導を受けた歯科衛生士のみが取り扱うことができ、一般の方や歯科医院以外の施設では使用が許可されていません。この法律上の規制があるため、市販のセルフホワイトニング製品やサロンの施術では、歯を内側から白くする漂白成分を使うことができないのです。結果として、セルフホワイトニングの効果は「歯の表面の着色汚れを落とす」ことに限定され、歯そのものの色を明るくする「漂白」には至りません。

これが、セルフホワイトニングを試しても「歯が白くならない」「効果がない」と感じる最大の理由であり、医療ホワイトニングとの決定的な差となっています。

セルフホワイトニングで歯が白くならない4つの原因

セルフホワイトニングを試したものの「あまり白くならなかった」と感じる方は少なくありません。その理由は、セルフホワイトニングの仕組みと歯が黄ばむ根本的な原因に深く関係しています。ここでは、セルフホワイトニングでは歯が白くならない、あるいは効果を実感しにくい具体的な4つの原因について、詳しく掘り下げて解説します。薬剤の違い、アプローチできる範囲、専門家によるチェックの有無、そして仕上がりの均一性といった多角的な視点から、その限界と実情を明らかにしていきます。

原因1:歯を白くする「過酸化物」が配合されていない

セルフホワイトニング製品やサロンのサービスには、歯の内部の色素を分解して漂白する作用を持つ「過酸化水素」や「過酸化尿素」といった成分は配合されていません。これは日本の法律によって、これらの漂白作用を持つ薬剤は医薬品に分類され、歯科医師またはその指導を受けた歯科衛生士のみが取り扱いを許されているためです。

代わりにセルフホワイトニングでよく使われる成分としては、ポリリン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、メタリン酸ナトリウムなどが挙げられます。これらの成分の主な役割は、歯の表面に付着したコーヒーやお茶、タバコのヤニなどの着色汚れ(ステイン)を浮かせて除去したり、新たな汚れの付着を防いだりすることです。そのため、歯の内部の色素に作用して歯そのものの明るさを変える効果は期待できません。

原因2:歯の表面の着色汚れにしか効果がない

歯の色は、表面を覆う半透明の「エナメル質」と、その内側にある黄色味を帯びた「象牙質」の色の組み合わせによって決まります。特に象牙質の色が、歯全体の黄ばみに大きく影響しています。

加齢や食生活、歯ぎしりなどによってエナメル質が少しずつ薄くなると、内側の象牙質の色が透けて見えやすくなり、歯が黄ばんで見えるようになります。また、象牙質自体も加齢とともに色が濃くなる傾向があります。

セルフホワイトニングは、あくまで歯の表面に付着した着色汚れを取り除くことが目的です。そのため、内部の象牙質の色には一切アプローチできません。もともと歯の色が黄色い方や、加齢によって象牙質の色が濃くなり黄ばんで見える方には、セルフホワイトニングでは効果が見られにくいのはこのためです。

原因3:専門家による口内チェックがないためリスクがある

セルフホワイトニングを行う際に、多くの場合は事前に歯科医師による口内チェックが行われません。これが、効果の面だけでなく、安全性の面からも大きなリスクとなります。

例えば、ご自身では気づいていない初期の虫歯があったり、歯周病が進行していたり、あるいは歯に目に見えないほどのひび割れがあったりするケースも少なくありません。このような状態でセルフホワイトニングの薬剤を使用すると、薬剤が患部にしみ込んで強い痛みを感じたり、虫歯や歯周病の症状を悪化させてしまったりする危険性があります。

歯科医院で医療ホワイトニングを受ける場合、必ず事前に歯科医師が口内全体の健康状態を詳しくチェックし、虫歯や歯周病があれば先に治療を行います。これにより、安全かつ効果的にホワイトニングを進めることができるため、専門家による管理の重要性は非常に高いと言えます。

原因4:色ムラになりやすく、均一に白くするのが難しい

セルフホワイトニングは、市販のキットを使ってご自身で薬剤を塗布したり、サロンでご自身でLEDライトを照射したりする形式が一般的です。この際に、薬剤が歯全体に均一に行き渡らなかったり、LEDライトの当たり方にムラが生じたりする可能性が高いです。

その結果、歯の根元や歯と歯の間など、薬剤や光が届きにくい部分が白くなりにくく、まだらな仕上がりになってしまうことがあります。不均一な白さは、かえって見た目の印象を損ねてしまうリスクもあります。プロの歯科衛生士が施術する医療ホワイトニングでは、専門知識と技術によって歯全体に均一に薬剤を塗布し、ムラなく効果を発揮させることができるため、均一で美しい白さを目指す上では大きな違いがあります。

効果は限定的でもセルフホワイトニングを選ぶメリット

セルフホワイトニングには、歯科医院での医療ホワイトニングのような漂白効果は期待できません。しかし、多くの人がセルフホワイトニングを選んでいるのには、いくつかの魅力的な理由があります。それは、費用、手軽さ、そして刺激の少なさといった点です。ここでは、セルフホワイトニングが持つこうしたメリットについて具体的にご紹介します。

メリット1:費用が安く手軽に始められる

セルフホワイトニングの最大の魅力は、その始めやすさと費用のお手頃さにあります。歯科医院で受ける医療ホワイトニングは数万円以上の費用がかかることが一般的ですが、セルフホワイトニングはもっと手軽に始められます。

例えば、市販のホワイトニング歯磨き粉なら数百円から、セルフホワイトニングサロンの施術でも1回数千円程度から試すことができます。初めてホワイトニングに挑戦する方や、まずは効果を試してみたいという方にとって、心理的にも経済的にも非常にハードルの低い選択肢と言えるでしょう。

メリット2:自分の好きなタイミングでできる

セルフホワイトニングは、時間や場所の自由度が高い点も大きなメリットです。歯科医院でホワイトニングを受ける場合、予約を取り、診療時間に合わせて通院する手間がかかります。

しかし、市販のホワイトニングキットを使えば、自宅で自分の好きな時間にケアができますし、セルフホワイトニングサロンも比較的予約が取りやすく、短時間で施術が完了することがほとんどです。仕事やプライベートで忙しく、定期的に歯科医院に通う時間を確保するのが難しい方にとって、自分のライフスタイルに合わせて手軽に取り入れられるのは非常に魅力的です。

メリット3:痛みが少なく刺激を感じにくい

医療ホワイトニングで使われる過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤は、歯を漂白する効果が高い反面、人によっては知覚過敏、つまり歯がしみる症状を引き起こすことがあります。この痛みを懸念して、ホワイトニングをためらってしまう方も少なくありません。

一方、セルフホワイトニングでは歯を漂白する作用のある成分を使用しないため、こうした痛みや刺激を感じることはほとんどありません。過去にホワイトニングで歯がしみて辛い思いをした方や、もともと痛みに弱い方にとって、安心して試せる選択肢となりえます。

【対策】本当に歯を白くしたいなら医療ホワイトニングが確実

セルフホワイトニングの限界とメリットをこれまでお伝えしてきましたが、もしあなたが「本当に歯を白くしたい」「理想の白さを手に入れたい」と心から願っているのであれば、歯科医院で受けられる医療ホワイトニングが唯一の、そして最も確実な方法です。

その理由は、歯を白くする有効成分を安全に使用できるのは、法律で定められた医療機関だけだからです。歯科医師の管理のもとでしか扱えない特別な薬剤を用いることで、歯本来の色を内側から明るくできる医療ホワイトニングが、あなたの望む白さへの近道となるでしょう。このセクションでは、その具体的な仕組みと、どのような選択肢があるのかを詳しくご紹介します。

医療ホワイトニングなら歯本来の色を白くできる仕組み

医療ホワイトニングで歯が本来の色よりも白くなるのは、歯科医院で用いられる「過酸化水素」や「過酸化尿素」という薬剤が、歯の内部に働きかけるからです。

これらの薬剤は、歯の表面を覆うエナメル質を通過し、その内側にある象牙質に到達します。象牙質には色素が含まれており、これが歯の黄ばみの主な原因となります。薬剤が象牙質の色素に触れると、化学反応を起こして着色物質を分解し、無色透明化するのです。これにより、歯そのものが内側から明るく、白く輝くようになります。

例えるなら、黄ばんだカーテンを漂白して、生地そのものの白さを取り戻すようなイメージです。単に表面の汚れを落とすセルフホワイトニングとは異なり、歯の内部の色素に直接アプローチすることで、自然で透明感のある白さを実現できるのが医療ホワイトニングの大きな特徴です。

歯科医院で受けられるホワイトニングの種類と特徴

医療ホワイトニングには、主に3つの異なる方法があります。それぞれ「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」と呼ばれ、白くなるまでの期間、持続性、費用、そして通院の手間などに違いがあります。ご自身の希望する白さのレベルや、かけられる時間、予算によって最適な方法は変わってきますので、それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った方法を選ぶことが大切です。

オフィスホワイトニング:短期間で効果を実感したい方向け

オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が施術を行う方法です。高濃度のホワイトニング剤を歯の表面に塗布し、特殊な光を照射して化学反応を促進させることで、短時間で歯を白くします。

この方法の最大のメリットは、1回の施術でもその場で白さの変化を実感しやすい即効性です。結婚式やイベントなど、期日が迫っていて「とにかく早く歯を白くしたい」という方に最適な選択肢と言えるでしょう。ただし、高濃度の薬剤を使用するため、知覚過敏が一時的に起こりやすい傾向があり、また効果の後戻り(色が元に戻ること)が比較的早いというデメリットも考慮する必要があります。

ホームホワイトニング:自宅でじっくり白くしたい方向け

ホームホワイトニングは、歯科医院で自分専用のマウストレーを作製し、ご自宅でホワイトニングを行う方法です。歯科医師の指導のもと、低濃度のホワイトニング剤をトレーに入れて毎日数時間装着することで、時間をかけて歯を白くしていきます。

効果を実感するまでには2週間から1ヶ月程度の期間が必要ですが、薬剤が歯の内部にじっくりと浸透するため、白さが長持ちし、より自然で透明感のある仕上がりが期待できます。通院回数を抑えたい方や、ご自身のペースでじっくりと歯を白くしたい方、または白さをできるだけ長く維持したい方に特におすすめの方法です。

デュアルホワイトニング:高い効果と持続性を求める方向け

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる、最も効果的で持続性の高い方法です。まずオフィスホワイトニングで一気に歯を明るくし、その後、ご自宅でホームホワイトニングを継続して行うことで、白さを維持・向上させていきます。

この方法では、それぞれのホワイトニングの長所を最大限に活かすことができるため、短期間で目標とする理想の白さに到達し、かつその効果を最も長く持続させることが可能です。「最高の白さと持続性を手に入れたい」と考える方には、まさに「最強のホワイトニング法」と言えるでしょう。ただし、費用は他の方法と比べて高額になる傾向があるため、予算に余裕があり、最高の結果を求める方に適した選択肢となります。

自分に合うのはどれ?目的別ホワイトニングの選び方

これまで様々なホワイトニング方法についてご紹介してきましたが、ご自身の歯の状態やライフスタイル、そして「どのような白さを目指したいか」という目的によって、最適な選び方は変わってきます。このセクションでは、「現状の白さを維持したいのか」「もっと白くしたいのか」「特定のイベントに向けて急いで白くしたいのか」といった具体的な目的に合わせ、どのホワイトニング方法が最も適しているかをご提案します。ご自身にぴったりの方法を見つけるための参考にしてください。

現状の歯の色を維持したい・着色を防ぎたい人

現在すでに満足のいく歯の白さを保っていて、今後もその状態を維持したい、あるいは新たな着色を防ぎたいと考えている方には、必ずしも高額な医療ホワイトニングが必要というわけではありません。

最も基本的で重要なのは、歯科医院での定期的な「クリーニング(PMTC)」です。プロの手によって歯の表面に付着した頑固な汚れや歯垢を徹底的に除去してもらうことで、歯本来の清潔な状態を保つことができます。それに加えて、日々のセルフケアとして、ステイン除去効果や新たな汚れの付着を防ぐ効果が期待できる「ホワイトニング歯磨き粉」を補助的に使用することも有効です。この目的におけるセルフホワイトニングは、現状維持のための有効な手段と言えるでしょう。

歯本来の色を今より白くしたい人

「自分の歯がもともと黄色いと感じる」「加齢による黄ばみが気になる」「もっとトーンアップして白い歯になりたい」といった、歯そのものの色を今よりも明るくしたいと願う方には、「医療ホワイトニング」が唯一の確実な選択肢となります。医療ホワイトニングは、歯の内部の色素を分解する専門の薬剤を使用するため、歯本来の色を内側から明るく漂白することが可能です。

医療ホワイトニングには主に「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2種類があります。もし「時間をかけずに早く効果を実感したい」「プロに全て任せたい」という方には、歯科医院で短時間に高濃度の薬剤を使用するオフィスホワイトニングがおすすめです。一方、「通院回数を減らしたい」「自分のペースでじっくりと白くしたい」「自然な白さを長く維持したい」という方には、自宅でマウストレーと低濃度薬剤を使用するホームホワイトニングが向いています。

どちらの方法を選ぶかは、ご自身のライフスタイルや、どの程度の白さをいつまでに目指したいかによって異なります。まずは歯科医師に相談し、ご自身の歯の状態や希望を伝えた上で、予算と照らし合わせながら最適なプランを一緒に検討することが大切です。

結婚式などイベントに向けて早く白くしたい人

「結婚式」「記念撮影」「大切なプレゼンテーション」など、明確な期日までに「確実に歯を白くしたい」という即効性を求める方には、「オフィスホワイトニング」が最も適しています。オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤と特殊な光を併用することで、1回の施術でも目に見える効果を実感できるため、短期間で目標の白さに到達することが可能です。

施術を受けるタイミングとしては、イベントの1週間から数日前が理想的です。直前すぎると、万が一知覚過敏などの症状が出た場合に対応が難しくなる可能性があるため、余裕を持ったスケジュールを立てることをおすすめします。さらに「最高の白さを手に入れたい」「その白さをイベント後も長く維持したい」という場合には、イベントの数ヶ月前からオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた「デュアルホワイトニング」を開始するのが最も効果的です。これにより、短期間での効果と持続性の両方を最大限に引き出すことができます。予算や期間と相談しながら、歯科医師と具体的な計画を立てましょう。

ホワイトニングを始める前に知っておきたいQ&A

医療ホワイトニングをご検討の際に、多くの方が抱かれるであろう不安や疑問は尽きないものです。このセクションでは、ホワイトニングに関してよくある質問をQ&A形式でご紹介します。痛みはどのくらいあるのか、効果はどのくらい持続するのか、食事制限は必要なのか、虫歯や詰め物があってもできるのかなど、具体的な疑問に分かりやすくお答えしていきます。これらの情報を通して、皆さんが安心してホワイトニングの一歩を踏み出せるよう、疑問や不安を解消するお手伝いができれば幸いです。

Q1. 痛みはありますか?しみたらどうすればいい?

医療ホワイトニングでは、歯を白くする成分である過酸化物を使用するため、一時的に知覚過敏、つまり歯がしみる症状が出ることがあります。これは、歯の表面にあるエナメル質から象牙質へと続く象牙細管と呼ばれる小さな管を通じて、薬剤が神経に刺激を与えることで起こります。冷たいものがしみるような感覚や、軽い痛みとして感じられることが一般的です。

この知覚過敏は、個人差が大きいですが、通常は一時的なもので、施術後24時間以内には治まることが多いとされています。歯科医院では、痛みを最小限に抑えるための対策として、事前に知覚過敏抑制剤を歯に塗布したり、ホワイトニング剤の濃度を調整したりすることが可能です。万が一、施術中や施術後に強い痛みを感じた場合は、すぐに歯科医師や歯科衛生士に伝えることで、適切な処置を受けることができますのでご安心ください。

Q2. 効果はどのくらい持続しますか?

ホワイトニングによって得られた歯の白さは、残念ながら永久に続くものではありません。時間の経過とともに、元の歯の色に戻ろうとする「後戻り」が生じます。効果の持続期間は、ホワイトニングの種類や個人の生活習慣によって大きく異なりますが、一般的な目安としてはオフィスホワイトニングで3ヶ月から1年、ホームホワイトニングで6ヶ月から1年程度とされています。

特に、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなどの色の濃い飲食物を頻繁に摂取する方や、喫煙習慣がある方は、歯に再び着色汚れが付着しやすく、後戻りが早まる傾向にあります。白さを長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なクリーニング(PMTC)でプロによる清掃を受けることや、ご自宅での丁寧な歯磨きが重要です。また、定期的に追加でホワイトニングを行う「タッチアップ」も、白さを維持する有効な手段となります。

Q3. ホワイトニング後に食事制限は必要?

はい、ホワイトニング直後には食事制限が必要になります。ホワイトニング後の歯は、表面を保護している「ペリクル」という薄い膜が一時的に剥がれているため、施術前よりも色素を吸収しやすい非常にデリケートな状態になります。この状態は通常、施術後12時間から24時間程度続くとされています。

そのため、施術後しばらくの間は、色の濃い飲食物を避ける必要があります。具体的には、コーヒー、紅茶、赤ワイン、ウーロン茶、カレー、醤油、ケチャップ、チョコレート、ぶどう、トマトソースなどは避けるようにしましょう。逆に、水、牛乳、白米、パン、鶏肉、白身魚、大根、豆腐など、色の薄いものや着色しにくい食品は問題なく摂取できます。この期間を乗り切ることで、ホワイトニングの効果をより長く保つことができます。

Q4. 虫歯や詰め物があってもできますか?

まず、虫歯がある場合は、ホワイトニングの前に必ず治療を完了させる必要があります。虫歯がある状態でホワイトニングを行うと、ホワイトニング剤が虫歯の穴を通して歯の神経に作用し、強い痛みや刺激を引き起こすリスクがあるためです。安全に施術を受けるためにも、必ず歯科医師の診察を受け、必要な虫歯治療を優先してください。

次に、詰め物や被せ物といった人工の歯については、ホワイトニング剤では白くならないという特性があります。セラミックやレジンなどの人工歯は、天然の歯とは異なり、ホワイトニング剤による漂白効果を受けません。そのため、ホワイトニング後に天然の歯だけが白くなり、詰め物や被せ物との間に色の差が生じて目立ってしまう可能性があります。もし、人工歯の色が気になるようでしたら、ホワイトニング後の歯の色に合わせて人工歯をやり直すことも検討する必要があるでしょう。

まとめ:理想の白さを手に入れるには、まず歯科医院への相談から

この記事では、セルフホワイトニングが「歯の表面の汚れを落とす」ことに特化しているのに対し、医療ホワイトニングが「歯そのものを漂白して内側から白くする」という、根本的な目的の違いを解説してきました。

「自分の歯がなぜ黄色いのか」「どのくらいの白さを目指したいのか」「自分のライフスタイルや予算に合った方法はどれなのか」といった疑問は、ご自身で判断することが難しい場合が多いです。理想の白さを安全かつ確実に手に入れるためには、まず専門家である歯科医師に相談することが最も大切な第一歩となります。

歯科医院では、お口の中の状態を詳しく検査し、虫歯や歯周病の有無も確認した上で、一人ひとりに最適なホワイトニング方法を提案してくれます。無理のない範囲で、あなたに合った最適なプランを見つけるためにも、まずは気軽に歯科医院でカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。専門家のアドバイスを得ることで、自信を持って理想の白い歯を目指せるはずです。

少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

林 悠太 | Yuta Hayashi

日本大学歯学部卒業後、現在に至る。

【略歴】
日本大学歯学部 卒業

さいたま市浦和区浦和駅から徒歩5分の歯医者・矯正歯科
浦和サンデー歯科・矯正歯科
住所:埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目10-1 PORAMビル 1F
TEL:048-826-6161